2019年9月1日

維摩経講話

読もう読もうと思っていて、ようやく読み始めたらとても面白い。
重要なところをノートに控えながら読んでいくとかなり時間が経ってしまった。
僕にとってここまで熱心に読んだ本は久々かもしれません。












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お経でありながら、戯曲的な面白い物語になっています。


維摩という在家の仏教信者の話ですが、在家信者がお釈迦様の弟子や菩薩などを論破する舞台が大変面白いのです。

この本に出て来る「不二法門」は生と死、善と悪、煩悩と菩提などなど対になるものは、本来は一つであるという教えで、邪を排除するのではなく、この世の中は汚れや汚濁であふれているが、その中で咲く事こそが真理であると説きます。

そしてこれは、煩悩や邪、悪を排除するのではなく、それらがなくては仏法も生じないと説くのです。
このあたりが普通の仏教とは違うところであり面白いところです。

決して出家をしなくても、家族を持つ在家信者でも、真理の道はこの現生、娑婆にこそあり誰でも歩むことができるという勇気を与えてくれるのです。

仏教でありながら、単なる教義や戒律の話ではなくもっと深いところを突いた話であり、面白い話でした。

違う訳者の本も読んでみたいと思います。

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