2019年1月3日

「人魚の眠る家」と「手紙」

東野圭吾原作の映画とテレビドラマのことを。

先月のことだけど、映画「人魚の眠る家」を見てきた。


脳死になった子供をどうするか、延命治療は正しいのか考えさせられるテーマです。
原作は読んだことがありませんが、全体的に重く悲しい作りで時にホラー感すらあります。

医学、科学が進めばこのようなこともできるのだろうと思いますが、果たしてそれが良いのか、悪いのか・・・そりゃ意識がなくても心臓が動き、呼吸をしていれば死とはいえないでしょう。

もちろん延命処置をすれば(当面は)生き続けるわけですが、映画の中では取り巻く家族、友人に思わぬ影響を及ぼします。

正解は無いのでしょうが、脳死を死とするか、生きているとするか、判断はとても難しい問題で非常に考えさせられます。

悲しさや辛さ、葛藤など非常に重いテーマですが作品としては最初から最後までじっくり楽しめる作品でした。
出演者の演技も素晴らしい。
特に篠原涼子はとても良かった。

普段あまり映画館で邦画は見ないのですがこれは映画館で見て良かったです。



続いて、同じく東野圭吾原作の「手紙」
この原作も映画化しているようですが、12月にテレビ放送されたものを見ました。

ドラマスペシャル東野圭吾「手紙」

殺人を犯した兄と、全く関係の無い弟。
二人のやりとりする手紙をもとに広がる展開。
実兄が犯罪者というだけで職場、結婚等あらゆるところで被害を受ける。
最後には妻、娘まで・・・

この作品にでてくる会社の社長の言葉が重要になってきます。
「甘えている」「自己満足だ」

この作品でも「人魚の眠る家」ほど重くは無いとはいえ、身内に犯罪者がいると同様の目で見られてしまう。人生も左右される。
果たして家族はどう対処するのが良いのか・・・

この「手紙」も家族をどのように受け容れたら良いのかを問われるようなテーマだと思いました。

途中ちょっと無理な設定も感じましたが、しみじみと良いお話でした。



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